2025年9月9日、人気MOBA『League of Legends(リーグ・オブ・レジェンド)』のプロ選手、ガブリエル・ラウ(Bwipo)選手がライブ配信中に発言した内容が波紋を呼びました。Bwipo選手は「男性でもプレイしていると正気を失いそうになるため、女性は競技ゲームをプレイすべきじゃない時期が月に一度ある」と発言。女性の月経周期に関する差別的なコメントとして批判を受けています。
Bwipo選手とは
Bwipo選手はヨーロッパではFnatic、北米ではTeam Liquidに所属し、現在はFlyQuestに所属。2025年のLTA Northディビジョンでは、Split 2とSplit 3で優勝するなど、eスポーツシーンの主力選手です。
FlyQuestの公式声明(ツイートより)
FlyQuestは、Bwipo選手の発言について次のように声明を発表しています。
「最近、Bwipo選手がFlyQuestの基本的な価値観に反する性差別的なコメントをしました。私たちは日々、ゲーミングの世界をより良くするために取り組んでおり、その中には、競技に情熱を持つ誰もが最高のレベルでプレイできる環境を作ることも含まれます。
REDプログラムや、多様で支援が行き届いていないコミュニティをゲーミングの世界でサポートする取り組みを誇りに思っています。
コメントが一人の若い女性でも夢を諦めさせる可能性がある場合、これはeスポーツの未来に害を及ぼすものであり、深刻に受け止めています。
明らかに無知な発言があった場合、教育が第一ですが、責任を取ることも組織の重要な価値です。
その結果、Bwipo選手は次のLTAプレイオフシリーズから出場停止とし、彼の大会賞金は女性ゲーマーを支援する活動に寄付されます。」
FlyQuestは、日頃から多様性を尊重し、女性や支援が行き届かないコミュニティのプレイヤーを育成する活動(REDプログラム)を行っており、今回の措置はその理念に基づくものです。
性差別発言が与える影響
eスポーツ業界は急速に拡大しており、女性プレイヤーや視聴者も増加中です。プロ選手の発言は大きな影響力を持つため、こうしたコメントはコミュニティ全体に悪影響を与える可能性があります。
FlyQuestの対応は、教育だけでなく責任を伴う対応の重要性を示す事例として注目されています。
まとめ
今回の事件は、プロ選手による性差別発言がどのように扱われるかを示す重要な事例です。
FlyQuestの出場停止処分と賞金寄付は、女性プレイヤーの尊重とeスポーツコミュニティの健全性を守る姿勢を示す動きと言えるでしょう。